教材を変えても進まない理由
うまくいかない原因は、たいてい教材ではなく目的がないことにあります。試験の点数が必要な場合と、会話ができるようになりたい場合では方法が違います。試験は出題形式に合わせた訓練が効率的で、会話は文を作り出す練習が要ります。目的を先に決めれば、何をやらなくてよいかがはっきりします。 目的は具体的なほど役に立ちます。「英語がうまくなりたい」より「半年後の海外出張で会議の内容についていきたい」のように、いつ、どんな場面で、何ができればよいかまで書いておくと、必要な分野と素材が自然に絞られます。
最初に詰まるのは文法ではなく語彙
初中級で理解できない原因のほとんどは知らない単語です。文法をどれだけ精密に知っていても、単語を知らなければ文は読めません。頻度の高い単語から埋めるのが最も速い道で、覚えるときは単語だけを見るより文の中で見る方が長く残ります。 どれくらい単語を知っていればよいか見当がつかないなら、読みたい文章で1ページに知らない単語がいくつ出てくるか数えてみてください。10個を超えるならまだ語彙が詰まっている段階で、2〜3個ほどなら読む量と聞く量を増やす時期です。
- 頻度の高い単語から埋める
- 単語だけでなく例文と一緒に見る
- 先に思い出してから答えを確認する
- 間隔をあけて繰り返す
リスニングは分かる素材を多く
まったく聞き取れない素材を長く流しておいても効果は小さいです。7〜8割ほど理解できる素材を多く聞く方がずっと速く伸びます。字幕を使うなら、一度目はつけて見て、二度目は消して見るというように段階を分けるとよいでしょう。 最初から長い映画を選ぶより、5〜10分の短い動画やポッドキャスト1回分のように、最後まで聞ける長さがおすすめです。同じ素材を何度か聞くと最初に聞き逃した部分が聞こえる経験が積み重なり、それが次の素材に進む力になります。
話すことは量より反復
新しい表現を学び続けるより、使える文をいくつか口に馴染むまで繰り返す方が、実際の会話では役に立ちます。独り言で今日やったことを英語で言ってみるだけでも、文を作る練習になります。 最初は自己紹介、仕事の説明、趣味の話のように、よく出てくる話題から準備すれば十分です。同じ話を何度か繰り返すうちに表現が自然になり、その表現をほかの話題に応用するのも楽になります。
毎日少しずつが勝つ理由
言語は接する頻度に反応します。週末にまとめて3時間やるより、毎日20分の方が結果が出ます。忙しい日は単語を10個見るだけでも流れが途切れません。 勉強時間を決まった日課に結びつけると、意志に頼る部分が減ります。通勤中はリスニング、昼食後は単語の復習というように、すでに毎日している行動の後に英語をつなげておくやり方です。
目的によって変わる順番
同じ時間を使っても、目的によって優先順位はかなり変わります。以下はよくある目的ごとに、何を先にして何を後回しにしてよいかをまとめたものです。目的が二つ以上あるなら、締め切りが近い方を先に置き、もう一方は毎日の最低限だけ続けると、どちらも手放さずにすみます。
- 試験の点数:出題形式の把握 → 本番形式の模試 → よく間違える問題形式に集中
- 会話:頻出単語 → よく使う表現のかたまり → 話す練習の反復
- 仕事の読み書き・メール:分野の語彙 → よく使う文の型 → 実際の文書を多く読む
- 旅行:場面別の表現(空港・宿・食堂) → 数字や時間の聞き取り → 短い質問と受け答え
最初の1か月の計画例
最初の1か月は、実力を大きく伸ばす期間というより、習慣と基準をつくる期間と考える方が現実的です。1週目は今のレベルの確認と素材選びにあて、2週目からは毎日同じ時間に同じ順番で勉強してみます。1か月が終わったら1週目と同じ方法でもう一度測り、効果のなかった部分を一つだけ変えて次の月を始めます。
- 1週目:レベル確認、素材は1〜2個だけ選ぶ
- 2〜3週目:毎日単語10分+リスニングかリーディング10分
- 4週目:独り言や録音で話す練習を加える
- 月末:1週目と同じ方法でもう一度測る
止まってしまったときの再開の仕方
数日や数週間勉強が途切れても、最初からやり直す必要はありません。むしろやる気を取り戻そうと計画を大きく立て直すことが、また止まる原因になりがちです。戻ってきたときは普段の最低限の半分くらいから軽く始めて流れを取り戻し、慣れたら元の量に戻せば大丈夫です。記録を残しておけばどこまでやったかがすぐ分かり、再開がずっと楽になります。
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